もじもじ

音楽

Hi-Posi『かなしいことなんかじゃない』『HOUSE』 『"GLUON"』 感想

コロナのせいで家にいる時間が増えたので、聴きたいとは思いつつなかなか手を出せなかった『かなしいことなんかじゃない』『HOUSE』『”GLUON”』(いずれもハイポジのアルバム)をやっと入手しました。

どれもすごく良かったです。特に『”GLUON”』が名曲ぞろいでした。

 

特に好きな曲の感想を書いていこうと思います。

 

『かなしいことなんかじゃない』

2.理想の♂ 

曲がうきうきでかわいい!真剣な愛(=「まじめなきもち」)をなんでもないことのように受け止めてくれる人っていいですね。愛するってすごく勇気もエネルギーも要る行為だと思うのですが、こんな人がいたら全力で飛び込んでいけます。

 

3.ナミダハ ボーリョク

「あたし」は「あの子」みたいに 彼氏を取られた!って泣きわめく子は、大嫌いで、ちょっとうらやましいのだと思います。自分はもうあきらめてしまったのに、愛する人が永遠だと信じられることがうらやましくて、むかつくんでしょうね。人前でのパフォーマンスとしての涙はずるいですよね。

 

4.だいすきであるが故の努力

「うすめてだして ふってだして」というフレーズの繰り返しがそのまま「努力」の必死さ、退屈さ、何度も何度も繰り返していることを表してて短歌のように簡潔でかっこいいです。


7.あきれるよ

静かな曲調が気持ちいいです。ハイポジで別れの曲ってけっこうめずらしい気がします。『ひとっとび』『いらないものリスト』くらいでしょうか。夕方に聴くともう会えない大事な人をなんとなく思い出して寂しくていい感じです。

 

11.重力をなくして

とにかくタイトルが素敵!胸が下がっちゃうのを気にしてるっていうある意味リアリティのありすぎる内容をこんなにチャーミングな歌にできちゃうのはすごい。曲もハッピーな感じでかわいいです。

 

『HOUSE』

5.笑う女

大好きなテイトウワとハイポジのコラボ!すばらしいです。テイトウワのアルバムに入ってても違和感ないです。サビ(?)のハウスっぽいトラックがカッコいいです。もりばやしさんの笑い声かわいいなあ~。

 

6.最悪の日々

なんのときめきも得られないただやりすごす日々でゆっくり破滅に向かってるような、でも疲れ切っちゃって抗うだけのやる気はもう出ない、みたいな、一カ月に一回はあるようなあの時期のだるさがうまく表現されているなと感じます。

 

9.それだけ

「僕」はたぶん特別な言葉を選んで「君」をほめようとしたわけじゃなくて、それがたまたまピタッとはまってしまったんだと思います。諦念を感じます。心の中でつぶやくみたいに歌いたい曲です。

 

10.君の声は僕の音楽

とても素敵なタイトル、そしてテイトウワプロデュースの曲がうきうきでかわいいです。ところどころにサンプリングが入るのもツボです。好きな人の名前や声が特別な響きを持って聞こえるのっていいですよね。

 

『”GLUON”』

3.まじめなきもち

最初の繊細なギターの音でもうぐっときます。後半のオーケストラっぽい曲調もキラキラにぎやかでかわいいですね。「君」の軽薄さに対して「僕」は重くならないように愛由来のまじめなきもちを隠し続ける、けどどうしてもこぼれちゃう、みたいな……『口笛ふくのはもうやめた』にニュアンスが近い気がします。それを上手に隠せてるつもりだったときの歌が『身体と歌だけの関係』なんだと思います。

 

5.愛情のけちんぼ

なぜ突然こんなにかっこいいドラムンベースが作れるんでしょうか。持てるだけの愛をこの瞬間に絶対に注ぎたいという真剣さはハイポジの曲における一貫したテーマですね。

 

11.例えばここに

不安になるようなトラックと乾いたドラムの音が歌詞の空虚さにマッチしてます。わたしにはこの曲の歌詞をちゃんと理解できないのですが、なんとなく目を閉じてじっくり聴くと気持ちいい曲です。

 

終わりです。